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モーター蛋白質の1分子測定-生体分子の機能の1分子レベルでの解明

東北大学 多元物質科学研究所
石島秋彦教授
 
 2007年5月16日午前10時30分より12時まで講義棟1404教室にて、生命情報工学科主催講演会が行われました。学科内の研究の活性化が目的です。

 今回は、東北大学多元物質科学研究所の石島秋彦教授に「モーター蛋白質の1分子測定-生体分子の機能の1分子レベルでの解明」という演題で講演していただきました。雑誌 nature に発表された生物物理分野での研究になります。

 バクテリアのべん毛1本を動かしている1個の分子モーター(10の-8乗メートル程度の大きさ)の回転を光学顕微鏡で直接観察し、世界で初めて1回転中に26個のステップがあることを見つけたというものでした。
 べん毛のモーターはまるで人工的なモーターのような外見をしていることが電子顕微鏡でわかっていました。その中の力を発生していると推測されていたリングがちょうど26個の蛋白質を持つ構造であるため、力発生がこれらの蛋白質分子を単位として起きている可能性が強くなりました。
 この分子モーターは細胞膜を通過するイオン(ナトリウムイオン)の流れをモーターの回転に変えています(まるで水力発電のモーターのように思えます)。生物の不思議を測定結果の動画をとおして体感できました。

 実験には遺伝子工学や物理的化学的な測定技術が生かされていました。まさに、総力戦で行われた研究です。
 一分子の熱測定というこれまでにない実験も計画されているそうです。実現すればこれまでの学問の根底を変えてしまうのでは、という議論がありました。
 なお、この講演には先生方だけでなく大学院生や学部生も参加しました。
 石島先生が今回語ってくださった、生物が持つナノマシンである分子モーターの興味深いお話は、若い学生たちにも十分伝わっていたようです。 (文責 入佐)

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