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「メタゲノムデータからの有用酵素遺伝子発見」8月10日開催

講師: 山田 拓司 先生  東京工業大学大学院生命理工学研究科 講師

タイトル: 「メタゲノムデータからの有用酵素遺伝子発見」

日時 8月10日(金)13:00-14:00
場所 新棟5階大学院セミナー室

日時: 2012年8月10日(金)13:00-14:00

場所: 総合研究棟5階大学院セミナー室

概要:

微生物は遺伝子資源の宝庫であり、これまでにも抗生物質などの様々な有用遺伝
資源が微生物から見出され工業的に用いられている。特定の微生物を単離培養
し、そこで生産される有用なタンパク質や代謝物を利用してきた。しかしなが
ら、微生物の99%は培養することができず、そこには利用可能ながらも利用す
ることができない遺伝子資源が豊富に含まれている。近年、培養という過程を経
ずに土壌や海洋から直接遺伝子情報を得るメタゲノム解析という手法が開発され
た。メタゲノム解析を経て得られる遺伝子はその配列が全く未知なものが半数以
上を占める。微生物は地球上のバイオマスの 30%から50%を占めると考えられて
おり、メタゲノム解析という手法を用いて得られた遺伝子配列から有用な遺伝子
資源を引き出すことがこれからの課題である。我々のグループでは遺伝子配列が
未知の酵素反応に対して、メタゲノム配列からそれらの酵素遺伝子を予測する手
法を開発した。

分子反応が報告されている生体内酵素反応は4000種類を超えているが、その
三分の一は実際の酵素タンパク質のアミノ酸配列及びその遺伝子配列が報告され
ていない(オーファン酵素)。ゲノム解析などの基礎になる遺伝子への機能アノ
テーションは既知の遺伝子配列に対する類似度を元に行われており、このような
化学的知識に対する遺伝子配列情報の欠如は本来生体が持つ酵素機能の三分の一
以上を取り逃がしていることなる。我々はゲノム及びメタゲノム上の遺伝子配列
情報と酵素反応ネットワーク情報を組み合わせることで、それら遺伝子が未定義
の酵素反応に対する遺伝子配列を明らかし、103の酵素反応について遺伝子を予
測し、その中の2例について実験的に証明した。

これまでの遺伝子解析は主に配列類似性による遺伝子相同性検索が主体であっ
た。ここで開発した解析手法は遺伝子配列の類似度に依存せずに酵素遺伝子を探
索することがでる。シーケンスコストの減少により利用できるゲノム及びメタゲ
ノムは飛躍的に増加しており、将来的にも多くの酵素遺伝子を発見できる可能性
が非常に高い。

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