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大橋健 研究室

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1.はじめに

生物が成長し活動していく仕組みは細胞中の DNA に記述されています。 DNAには、A, T, G, C の4種類の塩基が並んでいます。これは計算機で考えるとプログラムと見ることができます。しかし、自らの複製を作成することや RNA への転写を行う仕組みを考えると、単なるプログラムではなく計算機それ自身を表すとも考えられます。また、生物が環境中で生きていくには、その場の状況を判断し、その時点に相応しい行動を取っていかねばなりません。このように生物は、いろいろなレベルで複雑な情報処理を行っており、世界一速い計算機でもかないません。

この研究室では、生物に内在する情報を処理していくいろいろな仕組みを情報科学の視点から活用し、より知的で人に優しい計算機環境を作成することを目指しています。

2.研究対象

2.1.自律型ロボットを対象とした研究

自律型ロボットとは、自らが持つ感覚器を通して得られる外界の状況を認識判断し、自ら行動するロボットです。市販のロボット等をベースに、“どのように視覚や聴覚の機能を実現するか”や“その状況においてどのように行動すればよいかを学習できるか”を検討します。人も生まれたときは歩けませんが、目的に向かって試行を繰り返しながら歩き方を覚えていきます。強化学習という手法を用いて、ロボットに目的を与えるだけでその目標に至る手順を自ら獲得させることを研究します。

また、国際的研究プロジェクトであるRoboCup に賛同し、現実世界で人とロボットが共存できる環境づくりも行います。

2.2.ヒューマンインタフェース

計算機の速度や記憶容量は増大しましたが、使いやすさの面ではあまりよくなっていません。例えば、小指の先にけがをすると、普段使い慣れたキーボードやマウスがいかに使い難いかが実感できます。コンピュータビジョンや音声認識の技術を活用し、障害を持つ人々であっても不自由を感じることなく使えるような計算機環境を実現することを目指します。このためには、インタフェースはユーザをよく理解し対応できるようなものでなければなりません。このように、より賢く優しいインタフェースをどのように構築していくかを考えます。

2.3.生物の仕組みをまねたアルゴリズム

今や多くの家庭電化製品にも組み込まれているニューラルネットワークは、生物の神経回路網の仕組みをまねて作られた手法です。入力に提示されたパターンと出力の関係を重み付きのネットワークとして表現します。この手法は、パターン認識などで優れた性能を示すことが知られています。

生物が世代交代しながら環境に適応する遺伝の仕組みを最適化問題に応用する手法として遺伝的アルゴリズムがあります。また、遺伝的プログラミングは、進化する仕組みでプログラム自身を成長させようというものです。これらの手法を組み合わせて、人工的な生物を作成し、増殖や世代交代をする仕組みを研究する人工生命の研究も注目されています。

これらのアプローチの応用を研究します。

自律型ロボットを対象とした研究

3.主な論文等

  • Takeshi OHASHI et al. “State transition rate based reinforcement learning,” IEEE SMC-2000, pp.236-241, (2000)
  • 大橋健 他,“正弦波格子で対応付けるステレオ法”,画像の認識理解シンポジウムMIRU2000,pp.I-51-56,(2000)
  • 大橋健 他,“強化学習を用いたサッカーロボットの行動獲得”,第6回Sig-Challenge研究会,人工知能学会,pp.13-18,(2000)

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